2年たっても慣れない猫、彼女の名前はリリ

私が経営していたバーに毎日ご飯を食べに来ていた数匹の猫達の中にシャムネコの子猫がいた。この子も、もう少し大きくなって慣れて来たら去勢手術に連れて行こうと今までのノラ猫さん達みたいに軽く考えていたが甘かった!毎日欠かさず決まった時間に現れるリリは 他の猫達とは比べ物にならないほど警戒心が強い。店のドアを開けて掃除をしていると「にゃ~んにゃ~ん」と可愛い声で来たことを知らせるわりには 私と一定の距離を保ち何時でも逃げられる体制を作って、なかなか捕獲にまでは至らせない。

無理やり捕まえようとも考えたが失敗したら尚更警戒心を強くしてしまい二度と来なくなってしまうよりは根気よくチャンスを待っていた。それからしばらくしたある日から、シャムは何か行動が鈍く食欲もない様子だった。病気にしろ妊娠にしろ病院に連れて行ってあげたいがシャムを捕まえる事は無理と諦めかけていたある晩、店に入ると裏でガタガタ音がする。「泥棒だったらどうしようか!❓大きいネズミだったら最悪だ」と思いながら恐る恐る裏の倉庫の方に行くと 尻尾の長い生き物が奥の方に走った!もしやと思い音をたてないようにその方向へ行くと私を見て威嚇攻撃をしてくる間違いなくシャムだ!

これこそチャンスと倉庫のドアを閉め 家に電話をし店が終わったらクレートを持って来てくれるよう頼み。捕獲する事ができたが床は血だらけになっていた。仕方ないジャムも怖くて必死なのだ!家に帰り次の日病院に連れて行こうとクレートに入れたままにしバスタオルをかけて私も明日に備え寝た。目が覚めさー病院にと思いシャムを見に行くといないクレートの閉め方が甘くて脱走されてしまったのだ!

もう捕まえる事はしばらくはできないだろうが前回とは違い、幸いに家の中だった事だった。

数日後、何か異様な匂いがした他の猫や犬を調べても何もない残すのはリリと名付けられたシャムだけだと思いリリがいつも寝ている場所に近づくと案の定逃げた。その後にはピンクがかった膿が脇腹からドタドタと流れ落ちた、キズ口は大きな穴があいている。元気がなかった理由は一目瞭然だった。

私と娘はまた捕獲作戦にでて2度目の恐怖をリリに与えた。それは病院に連れて行かなければならないから仕方なかった。先生も皮の大きな手袋を使わなければならないほど攻撃的なリリの治療をしてくれた。予想通り、だいぶ前にできた深い傷が化膿して破裂していた。洗浄と長く効く注射をしてもらった。いつも困った子ばかりを連れてくる私にも嫌な顔一つせず親切に接してくれるから本当に感謝している。その後のリリは今日にいたるまで2年なつく事はないが威嚇だけはしなくなってきた。この子を膝に抱ける日がいつか来ることを願いながら気長に付き合っていこう。

さいごに

彼女は元野良ネコだ。その子が家猫になってしまい 今幸せに思っているかと尋ねられたらそうじゃないかもしれないし用心深い彼女にとってこの出来事は想定外だっただろう。だがそろそろ3年というノラ猫の平均寿命に差し掛かろうとしている、空腹と雨風をしのげ新たな仲間たちと平和的に生活はできているだけでも外の暮らしからしたら幾分かましじゃないかと私は思いたい反面、人間とは何か、私達人間にできる事、それは何なのか?犬猫や他の動物達と人間の違いとは何か?そう考えると違いはさほどないのではないか。ただ人間と動物の違いは、作る事と交換ができるかできない。人間は作った物の中で生き動物達は自然の中で生きる。人間は常に対価を求め動物達は無償、作るために壊し彼らの生活を脅かしてきた私達はちゃんと責任をとって行かなければこれから先の未来は大変な事になってしまいかねないだろうと思うのです

いつも最後まで読んで頂きありがとうございます。皆様にとってワクワクハッピーな一週間になりますように

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